交渉学の生みの親「ロジャー・フィッシャー」

ロジャー・フィッシャー

 

皆さんはこの人を知っているでしょうか。

多分知らないですよね。

当然僕もある記事を読むまでは知りませんでした。

 

慶應義塾大学法学部教授 田村次朗 氏

 

この人が先日ある講演で語った内容が記事にされていたのを読んでなんかすごく共感するところが多かったので自分でも記事にしてみようと思い立ちました。

 

田村さんはハーバード大出身なんですがその時に出会ったのが交渉学の生みの親とされる

ロジャー・フィッシャー

という人らしいのですが、面白いのが田村さんがフィッシャー教授の講義を始めて受けた時にあるロールプレイングを講義でやらされたらしいのですが、その時の内容が

「相手に交渉でYESと言わせなさい。」

というものだったらしいのですが、全員がそのロールプレイングを終えた後にハーバード大のエリートたちに言い放ったのが

 

「お前ら全員落第だ。」

 

と言ったらしいんです。

なんかエリートがこういう風に言われるのってザマァって思いますよね。笑

それは多分僕の心が歪んでいるからでしょうけど。

 

とにかくこの一言でハーバードの学生たちはかなりの衝撃を受けたみたいです。

 

どうして学生たちは落第なのか。

それは彼らが自分は頭がいいと思い込んで交渉相手を下に見ていたからだそうです。

 

全員が全員自分が一番頭がいいと思いこんでいるからなんとか相手にYESと言わせようとする。

「お前が譲らないんだったら俺も譲らない。」

てな考えで交渉するもんだから全員YESをもらえなかったんでしょう。

 

その時にフィッシャー教授が問うたのが

「相手のことを考えたか?」

「世間のことを考えたか?」

と聞いたらしいです。

要はみんな自分の利益のみを考えていたんですね。

 

これは僕も営業の端くれで仕事をしていたのでよくわかります。

 

僕はついこの間まで人に車を売っていたんですがよくこのミスを犯していました。

上から数字を要求されるのでそのためにはどうしても自分の要求が第一になってしまう。

顧客の要望っていうのは大抵が無理難題なんだからなんとか手八丁口八丁で自分の要求に近づけようと努力していた。

そういう時ってかなりの労力を費やすのに大抵失敗するんですよね。

今考えると当たり前だけど。笑

でもかなり多くの営業マンはこの間違いを犯していると思います。

 

運良く事が運んだ時も大抵は他社なんかも見られて交渉決裂、っていうのがほぼほぼ。

 

結果的に自分にプラスになることなんて全くないんですよね。

 

信頼関係が築けてないんだから。

 

 

 

フィッシャーが唱えていたのは

「賢明な合意」

と言う理論でした。

 

田村さん曰くこれは日本の近江商人の交渉手法の

「三方よし」

と言われる手法と類似しているみたいなんです。

 

賢明な合意と三方よしというのはこんな感じ↓

 

f:id:salvare000210:20161004195330p:plain

 

賢明な合意の方は難しい感じがしますが三方よしの考え方は単純明快ですよね。

 

つまり相手と世間を視野に入れて常に交渉しろ。

 

というのがフィッシャー教授の伝えたいことで、言い換えると交渉の際は第一に相手のことを考えて交渉し、最終的に合意に至った内容が第三者(世間)から見ても利益となりうるか客観的に判断しなければならないということだと思います。

 

言葉にすると簡単ですがこれはかなり難しいことだと思います。

少なくとも営業をして数年のペーペーが為せる業ではないと思います。

 

僕も経験したことですが交渉というのは本当に体力と精神力をかなり持ってかれます。

常に相手のことを観察していてどのワードがNGかこれからどう持っていけば相手に買ってもらえるかなどを常に考えて人と話すっていうのはかなり疲れるしそれが数時間にもわたって続くともうヘロヘロでした。

 

でもフィッシャー教授が言いたいこともまず第一に信頼が大事っていうことなんだと思います。

結局は「人」が大事。

 

日本の近江商人はこのことに500年も前から気づいていたんですからそりゃ日本は経済大国になるわ。

 

 

 

ロジャー・フィッシャーは教授になる前弁護士をしていたみたいなんですがその時の逸話でこんなものがあります。

 

フィッシャーがある事件で政府側の弁護をすることになったらしいのですが、原告の主張を聞いた際にフィッシャーは原告に対してこんなことを言ったみたいなんです。

 

「本当に内容的にもよくできてるし、非常に説得力がある。私はそれは非常に重く受け止めたい」

 

痺れるね。

 

その時の判事はこれを聞いて慌てて

「フィッシャーさん、あなたは国側の弁護をしているんですけどわかっているんですか?」

と聞いてしまったらしい。

相手の弁護人も驚いていたことだろう。

 

皆さんはフィッシャーが何をしているかわかるでしょうか?

 

フィッシャーはまず相手の『価値』を認めたんです。

 

相手の主張を聞いた途端に

「あんたの言うことはまちがっている。そうではなくて俺の意見はこうだ。」

と言ってしまっては利害の調整は困難になってしまう。

 

フィッシャーはそれがわかっていたんですね。

 

結果的にこの裁判は政府側、つまりフィッシャーが勝つんですけどこの裁判では意外なことに双方対して不満を持たずに終わったみたいなんです。

 

相手も負けた、という気持ちにはならなかったんでしょうね。

 

 

いやー、かっこいい。

 

 

ロジャー・フィッシャーと言う人物に興味が出てきました。

 

 

詳しい話が知りたい人はこの記事を読んでください。↓

logmi.jp

 

僕も交渉上手になりたいです。フィッシャーさん。