サイゼリヤ社長・堀埜一成

サイゼリヤはなぜ低価格を続けられるのか?」

 

先日、東洋経済オンラインの記事でこんな記事を読んだ。
 
サイゼリヤはなぜ低価格を続けられるのか?」
 
多分日本人なら誰もが見たことのあるこの看板。↓
 

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まあ、いったことありますよね。サイゼリヤ
 
僕も高校生の頃は「ミラノ風ドリア」とドリンクバーだけで何時間も粘ったりしていました笑。
 
これだけでワンコインで済むんですもんね。
サイゼリヤの存在を知ってからはマックは僕たちの溜まり場にはなりえませんでした笑。
 
 
今でも何か書物や調べ物があるときは普通に利用しています。
 
 
話が逸れましたが本題の「なぜサイゼリヤは低価格を続けられるのか?」という記事に戻ると
この不況、デフレ、消費増税の時代にどうして他の企業とは違い値上げをしないで低価格路線を突っ切ることができるのかを社長の掘埜一成さんにインタビューした記事でした。
 
ちなみにこの人。↓

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なんか迫力ありますね。
目の前にしたら恐らくビビります笑。
 
記事では、
「2010年8月期に78億円の最高純益を達成。その後は、出店数の急速な増加に伴うコスト拡大、原材料価格の高騰などが圧迫要因となり利益を落としたが、2014年8月期を底に業績は回復基調にある。2016年8月期は既存店売上高、客数、客単価とも前期超えで着地し、連続増益で47億円程度となる見込みだ。」
とある。
サイゼリヤは今現在好成績を出しているみたいですね。
 
堀埜氏は現在のデフレの状況について
「「デフレ」という言葉については、いろいろと疑問に思っている。うちの会社は「デフレの申し子」といわれるが、それは心外だ。そもそも本当にデフレという状況なのかな。
 
 デフレというのは需給のバランスが悪化して値下げをする。その結果、付加価値が増えず、すべてがシュリンクする。そういう状態でしょう。うちは店数も投資も伸ばしているから、デフレの申し子というのは当たらない。」
ちなみに「シュリンク」っていうのは元々IT業界の言葉で「縮小」って意味です。
 
と、語っているわけだがインタビュアーが
「現在の低価格志向が追い風になっているのでは?」
と失礼なことを聞いていた。
これに対して堀埜氏は
「低価格志向は別に強くなっていない。元々低価格市場が大きいだけであって我々はその市場規模を広げるようにしただけ。」
と答えていた。
確かにサイゼリヤは昔からあまり売り上げを落とさないことで有名だ。
僕でも知っている。
時代の風にいちいち左右されていたら安定な経営などできないだろう。その時点でこの人はすごい経営者だと思う。しっかり本質を見抜いていると思う。
 
次の質問は
「2014年の消費増税にも全商品の価格を据え置きしたのはなぜか?」
というもの。
堀埜氏のこの返答がなんとも理系的というかわかりやすかった。
堀埜氏曰く、サイゼリヤにはある公式があるみたいで、それがコレ↓
 

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僕も理系出身なのでこういう公式にしてもらえると非常にわかりやすい。
要はこの公式F/Cの数値が大きくなればなるほどそれは良い状態ということ。
なのでサイゼリヤは分母のCをできるだけ小さい数値にして分子のCをできるだけ大きい数値にするように徹しているということ。
 
人気商品のミラノ風ドリアを例に考えると(実際にコストがいくらかは知らないので商品価格の30%ということにする)
ミラノ風ドリアの税込価格は299円ということは税抜き価格は約277円ということになるので
277×0.3=83.1円
なのでこの場合
C=83.1ということになる.。
だが2014年以前の消費税は5%なのでそれ以前の税抜き価格は約285円。
なので以前のCは
285×0.3=85.4円
ということになる。
混同を防ぎたいので現在のコストをC1、消費増税以前のコストをC2とする。
要はミラノ風ドリア1品にかかるコストが2.1円上がることになる。
 
だけどこの公式のわからないところは分子のFである。
このFはどうやって数値化しているんだろう。
 
堀埜氏曰くバリューとは提供できるメリットと言っているのだが具体的なところまでは言及していない。
なので仮に現在のミラノ風ドリアのファンクションをF1、消費増税以前のファンクションをF2とすると
値上げをしないためには
F1/C1とF2/C2の数値を同じにしないといけない。
数値を代入すると
F1/83.1とF2/85.4
となる。
これを解くと
F1/F2=0.97306
になる。
消費増税後のF2、つまり現在のファンクションを仮に1(F2=1)にすると必然的にF1=0.97306ということになる。
つまり、F1<F2となるのだ。
元に戻すと
(消費増税後のミラノ風ドリアの価値)<(消費増税前のミラノ風ドリアの価値)
ということになる。
 
って、理系っぽく計算してみたけどこれじゃーダメじゃん!
価値下げちゃってるよ!
 
これじゃー人は来ませんね。
 
とにかく要は分母、つまりコストを下げるノウハウと価値を上げる技術があれば上の公式の数値は上がるのでサイゼリヤにはその技術とノウハウがあるので価格を据え置きにできたということなのだ。
 
具体的な取り組みとしては店舗のキッチンのコンパクト化に着手しているようだ。
無駄な裏方を削減することでCを下げ、Fを上げているとのこと。
 
サイゼリヤは堀埜氏が理系出身ということもありこういった曖昧なものの数値化に力を入れてどんな人間にもわかりやすく視覚化できるようにしているらしい。
 
その取り組みの一環として2016年8月頃からデータウェアハウスにも力を入れているとのこと。
その目的としては、
 
「おいしさの数値化」
 
を目的としている。データウェアハウスによってどんな情報も素早く入手できるようにしてその情報を元に料理のおいしさに数値化を図る。
 
これにより美味しい、まずいという曖昧な概念をなくし数値によって瞬時に判断ができるようになるとのこと。
 
これは非常にシステマチックですよね。
 
飲食では料理を一品開発するといろんなお偉いさんだったりの試食が必要になる。
そしてその方のOKが出れば実際にお店で提供できるようになる。
 
僕が今働いている居酒屋でも新メニューを開発したらわざわざ社長が店舗に足を運んでその料理を試食する。
社長も大変だ。
最悪の場合、社長のOKがもらえなかったらまた一から作り直し、また社長に試食してもらわなければならない。
これは全くシステマチックではない。
おそらく僕が働いている企業にこれ以上の成長は見込めないだろう。
 
数値化ができればわざわざ社長の試食を待たなくてもある程度の数値に達すればすぐに新商品を提供できる。
これでスタッフもどこに向かって頑張ればわかりやすく、仕事にも精がでるだろう。
 
 
堀埜氏は経営者として本当に素晴らしい人だと思った。
こういう社員のためにも顧客のためにもなるようなことを考えついて実行するのだから。
 
サイゼリヤはこれからますます成長していくだろうと思った今日この頃であった。